第2回とをるもう賞贈呈式盛大に開催される

受賞詩集 江夏名枝 「海は近い」 去る平成24年7月7日、八尾市文化会館4階会議室において、第2回萩原朔太郎記念とをるもう賞贈呈式が行われました。暮尾 淳・季村敏夫・三井葉子の選考委員をはじめ、来賓の八尾市長田中誠太さん、毎日新聞大阪本社学芸部長の相原 洋さん、ミキハウス総務部長 光川彰夫さんなど、80名をこえる参加のもと盛大に執り行われました。

 総合司会は大阪芸術大学教授・実行委員の山田兼士さんが担当され、第1部、第2部構成で実施されました。


西辻豊理事長挨拶新人・気鋭の詩集を顕彰
 贈呈式の開会の挨拶で、NPO法人やお文化協会 西辻 豊理事長は、今回もまた多くの皆さんの協力をえて、第2回萩原朔太郎記念とをるもう賞贈呈式を盛大に迎えられたことに感謝されました。
 新人・気鋭の詩集を顕彰するため萩原朔太郎の父祖の地、八尾市で創設された第2回とをるもう賞受賞作品に、東京都武蔵野市在住、江夏名枝さんの「海は近い」(思潮社)が受賞されたことを祝いました。



田中誠太八尾市長挨拶八尾市はじめての文学賞
 地元市を代表して田中誠太八尾市長さんは、新しく計画している八尾市立図書館に郷土文化資料館として「今 東光記念館を併設したいと考えている。
 全国的に注目されている萩原朔太郎記念文学賞のコーナーについても開催できればいいと考えている。この慌しい世の中でこそ、心が静まるような詩について夢を託したいと期待を表明されました。





毎日新聞 相原学芸部長挨拶新人気鋭の発掘を期待
 後援団体である毎日新聞社を代表して大阪本社学芸部長の相原 洋さんは、最近の脱活字化の風潮で新聞発行部数が大きく減少している傾向にあることを報告し、新聞が家庭に存在しない、教育に新聞が取り上げられないなど異様な現状にある中、やはり活字文化を新たに育てなければならないことを強調されました。
 今回の「とをるもう賞」が詩の創作に挑む新人気鋭の作家を発掘の端緒となり、これからの全国の新人作家の憧れの賞となり、この現地大阪八尾が有名になることを期待していると述べられました。

ミキハウスの新たな願い
 今回、第2回とをるもう賞から後援団体として参加をお願いしたミキハウスからは、木村皓一社長さんが上京中のため、光川彰夫総務部長が参加をされました。
 八尾発信で既にスポーツクラブを始めているが、柔道・卓球・馬術・アーチェリーなど多くの種目を擁している。
 しかし文学賞の後援は初めてとなる。萩原朔太郎が八尾にゆかりのあることをはじめて知ったが、若手の詩人を顕彰するこの賞が末永く続けられることを祈っている。ミキハウスも新たな分野での後援として協力したい。と述べられました。


全国64冊の詩集から選考
 引き続いて、選考委員の季村敏夫さん、暮尾 淳さんが選考の報告と感想を述べられました。 今回最終候補詩集となった六作品はみんな粒がそろっていて詩的完成度は高いものであった。江夏名枝さんの「海は近い」は、どのように近いのか。身近なざわめきを遠方からのことづてとして受け止めているのか。断念そして決意が秘められているのだろう。省略された文体。何なのだ、この印象、そう思いながら頁をめくる。冒頭から引き込まれる。
 昨年6月、福島の相馬海岸にうずくまった時の光景を思いかえした。
 詩集は散文詩ふう連作「海は近い」20連と、過ぎて行くいまそのときのイメージが呼ぶ過去を詩語に紡ぐ詩篇16編からなる。
 ことしも、よい詩集がとをるもう賞に決まってよかったと思うと述べられると、部屋の空気がほっとゆるみました。
 選考委員の粟津則雄さんは、この詩集は近来の収穫と言っていいものだ。ここでは、欠落と充溢が、閉鎖と開放が、記憶と現在が、絶えず役割りを交換しながら刻々に新たに溶け合っている。このような手法は、それが精緻なものであれればあるほど、方法論が先走って、言葉の自然な流れを阻むことになりかねぬ。だが、この詩集ではそういうことはない。と述べられました。


河内木綿文様テーブルセンター贈呈斬新かつ創造的な作品 江夏名枝詩集「海は近い」
 表彰状授与式に移り、西辻 豊理事長から、江夏名枝さんに表彰状が贈呈されました。
 表彰状には、「あなたの詩集『海は近い』は、厳正な選考の結果、斬新かつ創造的な作品としてもっとも高い評価を受けました。私たちの賞に相応しい詩人として、今後のご活躍に期待するとともに、ここにその栄誉を称え、表彰致します」。と述べられ、江夏名枝さんの今後の活躍に大きな期待をこめて、賞金50万円とともに贈呈されました。
 同時に記念品として、河内木綿文様「鶴亀」をあしらった鮮やかなテーブルセンターが西辻理事長から江夏さんに贈呈されました。


江夏様枝さん花束贈呈江夏名枝さん授賞の挨拶
 東京都武蔵野市から出席された詩人枝夏名枝さん受賞の言葉を紹介します。
 「萩原朔太郎の名を冠した賞を賜り、光栄です。選出頂けましたことこの上ない喜びです。詩と散文、特に詩人の鋭いまなざしを湛えた小泉八雲についてのエッセイに、ペンを走らせる詩人が隣室にいるかのような錯覚をおぼえます。
 詩人の自在な詩句たちと、もう少しだけ親密になってもよい、との励ましを頂いた気持ちでおります。ささやかな詩集を手にとっていただいたすべての方々に、心からお礼申し上げます。
 選考委員の方々のお名前を拝見しまして身がすくむ思いでしたが、あたたかいご支援を下さった詩の先輩方の後押しによりおずおずと封書を用意した次第でした。 これからも、7月7日の七夕のたびにこんな素晴しい時間をもらって大変素晴しいと思い出すことでしょう。」


八尾の詩人三井葉子さんの記念講演と「鶏」の朗読・演奏三井葉子先生講演
 引き続いて、第二部がはじまり、萩原朔太郎「鶏」によるソプラノとクラリネットのための二重奏では、ソプラノ坂本理穂さん、クラリネット高見美由紀さんが見事な演奏を披露してくれました。
 作曲された坂本曠一さんは、「昨年は完成曲が披露出来ませんでした。授賞式で完成曲を演奏し、感慨深いものがあります」と話されていました。







詩の朗読風景 「とをるもう賞」選考委員であり、八尾出身の詩人三井葉子さんから「あなたは詩が好きですか―指呼すれば」と題して記念講演が行われ、河内で暮らしてよその暮らしは何も知らないが、詩を書いて50余年、「何をしていいか分からないから詩を書いた」と訴える三井葉子先生の気概に圧倒される時間でした。
 最後に、三井葉子さんの詩の朗読を葛城久美子さんはじめグループの方々の発表で行われ、和やかな内に心のこもった授賞式になりました。


平成24年7月19日の毎日新聞大阪版夕刊に掲載されました。 

第2回「萩原朔太郎記念とをるもう賞」決定のお知らせと
贈呈式のご案内

 東日本大震災の被害に遭われた方には心よりお見舞い申し上げます。また、福島第一原発の事故も気にかかる最中ですが、皆様いかがお過しでしょうか。
 さて、去る5月26日に行われました第2回「萩原朔太郎記念とをるもう賞」の選考結果をご報告いたします。全国から応募された64冊の詩集のなかから第2回受賞作は江夏名枝(えなつ・なえ、東京都)さんの『海は近い』(思潮社)に決定しました。選考委員は粟津則雄、季村敏夫、暮尾淳、三井葉子の4氏です。
 受賞作の「新鮮なことばの輝き」が高く評価されました。なお、最終候補は次の6冊でした。

江夏 名枝 「海は近い」
 江夏 名枝  『海は近い』
 河邉 由紀恵 『桃の湯』
 一方井 亜稀 『疾走光』
 カニエ・ナハ
   『さよならがぼくらのほんとの名前だよ』
 にしもと めぐみ
   『マリオネットのように雨は』
 橘  上 『YES (or YES)』

 贈呈式は、7月7日(土)午後2時より、八尾市文化会館(近鉄大阪線八尾駅徒歩3分)4階会議室に於いて、次の要領で開催いたします。今回は三井葉子先生に記念講演をお願いしています。皆様のご参加を心よりお待ちしています(入場無料、どなたでも参加いただけます)。
式次第

第1部(午後2時より)
(1) 主催者挨拶    NPO法人やお文化協会理事長 西辻 豊
(2) 後援団体挨拶   八尾市長 田中誠太
(3) 後援団体挨拶   毎日新聞社代表
(4) 後援団体挨拶   ミキハウス代表取締役  木村皓一
(5) 来賓挨拶     萩原クリニック院長 萩原正久 ほか
(6) 選考結果の報告  選考委員
(7) 授与式(表彰状、河内木綿テーブルセンター、賞金50万円)
(8) 受賞者挨拶    江夏 名枝
[休憩]
第2部(午後3時より)
(1) 萩原朔太郎作品「鶏」による歌曲
     坂本曠一(作曲)坂本理穂(ソプラノ) 高見美由紀(クラリネット)
(2) 記念講演「あなたは詩が好きですか」 三井葉子
(3) 朗読と歌  葛城久美子 白鷹寿美子 萬藤照美 淡瀬敦子 吉村カオリ 川口民世
(司会 山田兼士)
「萩原朔太郎記念とをるもう賞」は、第3回以降も継続してゆくつもりです。皆様の暖かいご支援ご協力を心よりお願い申し上げます。

2012年6月15日
「萩原朔太郎記念とをるもう賞」運営委員会 NPO法人やお文化協会理事長
西辻 豊


第2回 「萩原朔太郎記念とをるもう賞」募集
 求む!二十一世紀の朔太郎
目 的:
  詩の原点。朔太郎の詩業にちなむ、清新な詩集賞による、詩の発展。若き日の萩原朔太郎
  市の文化振興をめざします。
対 象:
  平成23年4月1日から、平成24年3月末までに
  発行された詩集(奥付発行日年月)。
  新人・新鋭による詩集を対象とします。私家版も可。
   (翻訳、復刻、再版、遺橋集、全詩集、アンソロジーなどは除く)
応募方法:
  該当の詩集2冊を下記事務局までお送りください。
  その際に、氏名(筆名の場合は本名も)、住所(連絡先)、電話番号、年齢を
  別紙に明記し添付して下さい。
締 切:
  平成24年3月末日(当日消印有効)
表 彰:
  賞状と副賞50万円(記念品・河内木綿藍染)
選考委員:
  粟津 則雄、季村 敏夫、暮尾 淳、三井 葉子
発 表:
  平成24年5月(予定)
  各新聞紙上、 報道機関およびホームページ上にて発表。詩集表紙
贈呈式:
  平成24年7月(予定) 八尾市「プリズム・ホール」にて。
主 催:
  「萩原朔太郎記念とをるもう賞」運営委員会 NP0やお文化協会
後 援:
  八尾市 毎日新聞社
応募先・お問い合わせ先
  NPOやお文化協会 「とをるもう賞」実行委員会
   〒581-0006大阪府八尾市清水町1丁目1-18清水マンション104
   TEL・FAX 072-924-3363
   mail:info@yaobnk.com
   URL:http://www.yaobnk.com/
   第1回「萩原朔太郎記念とをるもう賞」詳細はこちら 
  主催事務局 NPOやお文化協会
        〒581-0006 大阪府八尾市清水町1丁目1−18
        TEL・FAX 072-924-3363
        mail:info@yaobnk.com
        URL:http://www.yaobnk.com